一眼レフやミラーレスカメラよりもブレやすいと言われているスマホカメラ。
サッと取り出してすぐにシャッターを切れるので便利ですが、ブレやすさに悩んでいる方も少なくないかもしれません。
そこでこの記事では、スマホカメラの撮影でブレを防ぐ方法を10パターンご紹介します。
小さなレンズが搭載されているスマホカメラはレンズの特性上、どうしてもブレやすいのですが、ブレが防げる便利なアイテムを使ったり写真の撮り方を見直すことでブレを抑えることができます。
簡単にできるやり方も解説しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
この記事は、実務経験のあるプロカメラマン・フォトグラファーが監修しています。
目次
スマホ撮影でブレる原因
スマホ撮影でブレてしまうのは、シャッターを切る瞬間にスマホが動いてしまうことが原因です。
自分ではブレないようにしっかり固定しているつもりでも、ちょっとした振動でもブレてしまうので、気付かないうちにほんの少しスマホが動いてしまっているんですね。
とくにスマホは一眼レフと違って、小型レンズしか搭載されていません。
レンズが小さければ小さいほど小さな振動でもブレやすくなってしまうのです。
また、スマホには写真が撮りやすくなるためのグリップや滑り止めがついていませんよね。
カメラよりも持ちにくく、固定しにくいためブレやすくなってしまいます。
手ぶれ補正機能のあるスマホを使う
最近のスマホには「手ぶれ補正機能」が搭載されているものが多くあります。
手ぶれ補正機能が搭載されているのは以下の機種になります。
- iPhoneの場合…iPhone7以上(手ぶれ補正があらかじめついていて、OFFはできません)
- Androidの場合…XperiaシリーズやAQUOSシリーズ(手ぶれ補正機能をONに設定しましょう)
iPhone X以降は望遠カメラにも手ぶれ補正機能が入っています。
スマホカメラをメインで使用する方は、手ぶれ補正機能が搭載されているかどうか確認して購入すると良いです。
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ブレを防止する方法10パターン
ブレてしまう原因がわかったところで、具体的にどうすればブレが防げるか、手ブレを防止する方法をご紹介します。
一つずつ、確認していきましょう。
スマホをしっかり固定する
シャッターを押す瞬間にブレてしまわないように、スマホをしっかりと固定しましょう。
まずはスマホを両手で持つこと。
縦でも横でも、両手で持つことで片手で持つよりもスマホが安定します。
さらに、両足でしっかりと立ち、脇を閉めるようにしてスマホを構えるとより安定感が出てブレを防止できますよ。
レンズが汚れていないか確認する
撮影前に、スマホカメラのレンズが汚れていないか確認しましょう。
レンズの汚れや傷は、ブレの原因にもなってしまいます。
スマホは常に持ち歩くアイテムなので、気付かないうちに汚れてしまっていることもあるので、撮影前にレンズの汚れを柔らかい布で拭き取りましょう。
メガネ拭きのような布を使うのがおすすめです。
グリッド線を活用しよう
風景写真のような動かない被写体を撮影するときには、グリッド線を表示して撮影しましょう。
本来グリッド線は、写真の水平や構図を意識するために使いますが、グリッド線からずれないように意識して撮影することでブレ防止にも繋がります。
グリッド線を意識することで、たくさんのメリットがあるので常に表示しておくと良いですよ。
★iPhoneカメラのグリッド線の表示方法
iPhoneカメラのグリッド線の表示方法は、標準アプリの「設定」をタップ。
設定の中にある「カメラ」の項目を選び、「グリッド」をONにするだけで表示されます。
ズームは使わない
ブレを防ぐためには、できる限りズームは使わずに撮影しましょう。
スマホカメラは、ズームすればするほど不安定になり、ブレやすくなってしまいます。
どうしてもズームして撮影したい場合は、スマホカメラ専用の外付け望遠レンズの使用がおすすめです。
さらに、スマホ本体のズーム機能よりも高画質でズームできますよ。
明るさを調節する
明るさが足りないな…と感じる場合は、露出補正機能を使って明るさを調節しましょう。
明るさが足りないということは、通常での撮影よりもブレやすい環境といえます。
カメラの特性上、スマホカメラは暗い場所や逆光の中で撮影しようとすると、シャッタースピードが落ちてしまうことがあります。
シャッタースピードが遅くなると、シャッターを切る速度が遅くなるため、その分、ブレやすくなってしまうのです。
明るさ調節機能を活用して、手ブレを防ぎましょう。
★iPhoneカメラの場合
iPhoneカメラで明るさを調節したいときには、カメラアプリを立ち上げて被写体をタップします。
タップしたら黄色の太陽マークが表示されるので、太陽マークを上下にスライドさせてお好みの明るさに設定しましょう。
基本的にはフラッシュを使わない
明るさを調節するために、暗いところではフラッシュを使いたくなりますが、フラッシュの使用はNGです。
なぜなら、強い光が出るスマホカメラでのフラッシュは、スマホが適切な明るさを認識せず、シャッタースピードが落ちてしまうから。
どうしても明るさを追加したい場合は、フラッシュとは別で撮影用のライトを準備しておくと良いでしょう。
フラッシュは使わなくても十分明るさをキープできますよ。
「AE / AFロック」でピントを固定する
明るさを調節したら「AE / AFロック」という機能を使って明るさとピントを固定しましょう。
自動設定のままだとどうしても被写体の動きに合わせて明るさとピントが自動補正されます。
そうなるとブレが発生しやすくなるため、「AE / AFロック」を活用して明るさとピントをしっかりと固定しましょう。
★iPhoneの場合
お好みの明るさに設定後、ピントを合わせたい場所を長押しします。
しばらく長押ししたら画面上部に「AE /AFロック」という文字が表示されるので、表示されたらそのままシャッターを切りましょう。
連写撮影をしよう
ブレを防ぐために「連写撮影」を取り入れるのも良いです。
連写撮影を取り入れることで、ブレを防ぐだけでなく、撮りたい瞬間をバシッと狙えます。
セルフタイマーを使ってもOK
スマホ本体に搭載されている「セルフタイマー」を使っての撮影もおすすめです。
事前に構図やアングルなど決め、スマホのタイマーをセットしましょう。
また、セルフタイマーだけでなく、スマホ用シャッターリモコンを使っても良いです。
シャッターを押す瞬間にブレてしまうので、シャッターを押さなくても良い環境を事前に作りましょう。
★iPhoneのカメラアプリを使ったセルフタイマーの設定方法
iPhoneを使ってセルフタイマーを使うときには、カメラアプリを立ち上げ、画面上にある「^」マークをタップ。
画面下に6つのマークが表示されるので、その中から時計のマークを選びましょう。
タイマーオフ、3秒、10秒が選べるので、お好みの時間を選んで撮影します。
ブレ防止アイテムを使おう
最初に、ブレを防ぐにはスマホをしっかり固定することが大切、ということをお話ししましたね。
よりしっかりとスマホを固定するために、ブレを防ぐアイテムを使うのがおすすめです。
三脚(スマホスタンド)
スマホ専用の三脚(スマホスタンド)を使うことで、シャッターを切る瞬間に見られるブレを防ぎます。
スマホ用外付け望遠レンズなどを使う場合は、三脚を使ってスマホを固定した方が撮影しやすいです。
意外にも手軽に購入できるので、一つ持っておくと便利ですよ。
安価なものなら100円均一でも購入できます。
長さのあるものや短いもの、コンパクトなものなど、バリエーションも豊富なので、ご自身のライフスタイルに合わせたサイズ感の三脚を選んでくださいね。
ネックストラップ
首や肩にスマホをかけて持ち運べる「ネックストラップ」も便利です。
ネックストラップは首にかけ、ストラップがしっかりと張るようにスマホを構えましょう。
ストラップで自然とスマホが固定され、ブレにくくなります。
ちなみに、ネックストラップを選ぶ際には
・ある程度太さのあるもの
・長さ調節ができるもの
を選ぶようにしましょう。
細いストラップではスマホを支えるほどの安定感が足りません。
コンパクトで嵩張らないアイテムなので、持ち運びを重視したい方にぴったりのアイテムです。
ジンバル
ジンバルとは、ひとつの軸を中心にしてスマホを回転させる「回転式グリップ」のことを言います。
パッと見た感じは自撮り棒と似ていますが、回転台があることでスマホが固定され、撮影者が動いてもスマホ本体は動かない、という仕組みになっています。
乗り物から風景を撮りたいとき、子どもやペットなど動き回る被写体を追いかけながら撮影したいときは、ジンバルを使って撮影した方がおすすめですよ。
まとめ
今回はスマホカメラのブレを防止する方法について解説しました。
手ブレはシャッターボタンを押したときの少しの振動で起きてしまいます。
スマホをしっかり固定したり、セルフタイマーや連写機能を活用してブレないように注意することがポイントになります。
スマホカメラは一眼レフよりもブレやすい、と言われていますが、今回解説した防止方法をいくつか併用することで、確実にブレを防ぐことができるでしょう。