写真の仕上がりを大きく左右する「カメラレンズ」。
望遠レンズや単焦点レンズなど、同じレンズにもたくさんの種類があり、撮影用途や好みに合わせて適切なレンズ選びをすることで魅力的な写真が撮れるのです。
そんなカメラレンズですが、一眼レフカメラだけでなく、スマホ用にも別売りレンズがあるということはご存知でしたか?
スマホ用別売りレンズも、カメラレンズと同じように遠くまでくっきり写し出される望遠レンズや撮れる幅がグッと広がる広角レンズなどいろいろなタイプのレンズが販売されていますよ。
カメラのレンズにはたくさんの種類があるため、何を選べば良いのかわからない…という方もいるかもしれません。
そこで今回は、カメラレンズの種類とそれぞれのレンズの選び方について、一眼レフとスマホ用別売りレンズに分けてご紹介いたします。
レンズの違いや選び方をマスターして、ぜひ新しいレンズに挑戦してみてくださいね。
この記事は、実務経験のあるプロカメラマン・フォトグラファーが監修しています。
目次
レンズってどんな役割があるの?
一眼レフカメラやミラーレスカメラのようなレンズ交換式カメラで写真を撮るときには、カメラのボディとレンズを組み合わせて撮影します。
カメラのレンズにはたくさんの種類があり、それぞれのレンズによって写真の写り具合や雰囲気が全く異なります。
レンズによってボケ感が違ったり、ズームで近い場所も遠い場所も撮影できたり、などと写真を撮る上でレンズはとても大切な役割を担っているのです。
そのため、撮影シーンや撮りたい写真の雰囲気、好みに合わせてどのレンズを使うかしっかりと吟味しなければなりません。
たくさんの種類があるレンズの中から良いレンズを選ぶには、まずはどんなレンズがあるのか知ることが大切!
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レンズ名称の表示のされ方
お手持ちのレンズを見ると見慣れない数字やアルファベットが並んでいませんか?
先ほどレンズにはたくさんの種類があることをお伝えしましたが、そこに並ぶ数字やアルファベットがレンズの名称となります。
レンズの名称を見ることで、どんなレンズを使っているかわかりますので、どこにどんなことが記入されているか確認してみましょう。詳しいレンズの種類や性能に関しては後ほど説明しますね。
ここでは、キヤノンのズームレンズ「EF-S 55-250mm F4-5.6 IS STM」を例に解説します。
これは、
- EF-S(マウントタイプ)
- 55-250mm(焦点距離範囲)
- F4-5.6(開放絞り値(広角〜望遠)
- IS(手振れ補正)
- STM(モーター種)
ということになります。
それぞれのアルファベットが何を意味しているのかわからない場合は、メーカーのホームページでも解説されているので、ぜひそちらも確認してみてくださいね。
レンズの種類
たくさんの種類があるカメラレンズですが、どのレンズにするか決めるには、まずどんなレンズがあるのか、レンズの種類を把握することが必要ですよね。
構造におけるレンズの種類
まずはカメラレンズの構造における種類について説明します。
カメラレンズには、
近くや遠いところなど一つのレンズでさまざまな距離感で撮影ができる「ズームレンズ」や
焦点距離を移動できない「単焦点レンズ」などというようなレンズの構造における種類があります。
それぞれの構造によって焦点距離や撮影用途が変わりますので、覚えておくと便利ですよ。
ズームレンズ
カメラを購入したときにセットになっていることも多い「ズームレンズ」。
最もメジャーでさまざまな用途で使用できることから扱いやすく、使い勝手の良いレンズともいわれています。
目で見た距離感と同じように撮影できる広角側から、遠くまで写し出される望遠側まで、幅広くズームできるので、いろいろな画角にも対応できるんです。
幅広い焦点距離で撮影される便利なレンズなので、一つのレンズであらゆるシーンを撮影したい、という方にぴったりのレンズですよ。
ちなみに、ズームレンズは画角によっていくつかの種類があります。
後ほど解説しますね。
高倍率ズームレンズ
高倍率ズームレンズとは、ズームレンズよりもさらにズームできる幅を広げたレンズのことをいいます。
遠いところまでしっかりと撮影できるので、とても便利な1本ですが、先ほど紹介したズームレンズや単焦点レンズよりも、画質や性能面が落ちてしまいます。
幅広い焦点距離の中で撮影したいときや利便性を重視する方におすすめです。
単焦点レンズ
高画質で、ボケ感を活かした写真を撮りたいときに大活躍する「単焦点レンズ」。
背景をボカした写真を撮るため、F1.8やF1.4など、ほかのレンズに比べてF値が低く、明るい写真が撮れることが特徴です。
単焦点レンズはズームレンズと違い、画角が固定されているので距離感を調節したいときには、撮影者が前後に移動しなければなりません。
また、焦点距離に幅がない単焦点レンズは、35mmなど数値を使って表示されます。
同じ単焦点レンズでも近い距離感で撮影できる35mmや50mmの単焦点レンズ、程よい距離感でとろけるようなボケ感を演出できる85mmや135mmなど、焦点距離によっていくつかの種類があります。
画角におけるレンズの種類
次に画角におけるレンズの種類についてご説明いたします。
画角とは、実際に写真として写る範囲を角度で示したもののこと。
画角には、
の3つの種類があります。
広角レンズ
広角レンズとは、ほかのレンズに比べて広い範囲で写し出せるレンズの種類を指します。
焦点距離が50mm以下のレンズが広角レンズの部類にあたります。
広く写し出せることから、使いこなすには難易度の高いレンズになりますが、風景写真や室内での写真、大きな被写体に対して距離を取ることが難しい時にぴったりのレンズです。
ちなみに、iPhoneに付属されているカメラもこの「広角レンズ」になります。
標準レンズ
さまざまなシーンで活用できる「標準レンズ」は、カメラレンズの王道。
焦点距離50mm前後(APS-Cでは35mm前後)のレンズが標準レンズになります。
標準レンズは、ボディとセットで販売されるキットレンズでも付属されているため、ほかのレンズに比べて馴染みがある方も多いのではないでしょうか?
標準レンズはスナップ写真やポートレート、料理や小物のようなテーブルフォトでの撮影に適しています。
望遠レンズ
離れた場所にある被写体でも綺麗に撮影できる「望遠レンズ」。
70mm以上というある程度距離をとっての撮影になるため、使える場所やシーンは限られてしまいますが、用途によってはとても便利なレンズです。
中でも、運動会や発表会など子どものイベント事で大活躍!
スポーツ観戦や乗り物など、すぐ近くで撮影することが難しい被写体に対しても適しています。
また、望遠レンズの使い方の一つとして、望遠レンズの「圧縮効果」を活用した撮影法があります。
望遠レンズの仕組みとしてズームすることで、離れた場所にある被写体を大きく写し、被写体よりも手前にあるものとのサイズ感の違いが少なくなります。
そのため、遠近法が弱く感じられるようになり、遠近両方の被写体が画面の中で圧縮されるのです。
圧縮効果を上手く活用することで、人の目では感じられない、まるで絵に描いたような美しい景色を写真で表現できます。
余談ですが、カメラ好きから人気の高い、いわゆる「ナナニッパ」とはこの望遠レンズとズームレンズを組み合わせた70-200の望遠ズームレンズのことをいいます。
メーカーによるレンズの種類
カメラのレンズもボディと同じように、いろいろなメーカーから販売されています。
キヤノンやSONY、ニコンなどといったカメラボディも製造している「純正レンズ」、カメラボディのマウントに合わせたレンズを販売している「サードパーティー製レンズ」の2種類があります。
それぞれのメーカーやボディとの組み合わせによって色味や雰囲気も変わりますので、写真写りの好みで選んでも良いでしょう。
ただし、大前提としてカメラボディに合うマウントのレンズを選ばなければいけません。
純正レンズ
純正レンズとは、カメラ本体を製造するメーカーが自社のカメラに合わせて作られたレンズです。
それぞれのメーカーがカメラ本体に対して独自に開発しているので、ボディとレンズの相性が良く、失敗を感じることもほとんどないでしょう。
サイドパーティー製レンズに比べると少し値が張りますが、高品質で、豊富な種類のレンズが販売されています。
幅広いラインナップからレンズを選びたい方、手っ取り早くボディと相性の良いレンズを使いたい方は、純正レンズを選ぶと良いです。
サードパーティー製レンズ
サードパーティー製レンズとは、カメラのボディを販売しているメーカーではない他の企業がそれぞれのカメラマウントに合わせて作り出されたレンズのことをいいます。
ここ数年、純正レンズに劣らない画質や性能の良さに注目を浴びています。
価格帯も純正レンズに比べると安く手に入るので、コスパ重視の方におすすめですよ。
ちなみに、サードパーティ製レンズで人気のメーカーには、
のレンズがあります。
タムロンレンズはふんわりとした印象に、シグマレンズは被写体が浮き出るようなシャープでくっきりとした写りが特徴です。
ただし、サードパーティー製レンズは不具合などでメーカーに修理に出すときに、カメラボディとレンズをそれぞれのメーカーに出さなければいけません。
何かあったときに少し手間を感じてしまうこともありますので、それを考慮した上でどちらにするか選んでくださいね。
撮りたいシーンで決める!レンズの選び方
レンズの種類をマスターしたら、いよいよレンズ選びです。
撮影シーンや撮りたいイメージに合わせて、どんなレンズが良いか吟味してみてくださいね。
ボケ感のある写真が撮りたいときには「単焦点レンズ」
とろけるような背景が印象的なボケ感のある写真が撮りたいときには「単焦点レンズ」を使いましょう。
先ほどもお伝えしましたが、単焦点レンズの中でも50mmや135mmなど、さまざまな焦点距離のレンズがあります。
撮影シーンに合わせて適切な焦点距離の単焦点レンズを選びましょう。
★スマホカメラ(iPhone)の場合
スマホカメラでボケ感のある写真が撮りたいときには「ポートレートモード」を使いましょう。
ポートレートモードを使うことで、被写体が引き立つような背景のボケた写真が撮れます。
広い範囲を撮りたいときには「広角レンズ」
狭い室内だったり、限られたスペースの中で広い範囲を撮影したいときには、広角レンズを使いましょう。
限られた距離感の中でも、広角レンズ特有のダイナミックで広々とした写りを再現できます。
また、広大な景色を写したいときにも広角レンズの使用がおすすめです。
★スマホカメラの場合
スマートフォン(iPhone)の標準レンズの画角はいわゆる「広角レンズ」の部類になります。
ただ、標準レンズよりも広い範囲で撮影したい場合は、広角のスマホ用別売りレンズを装着してみましょう。
とくに、人数の多いときの自撮りに適しています。
また、パノラマモードも試してみましょう。
一つのレンズでいろいろな画角を撮りたいときには「高倍率ズームレンズ」
撮影シーンによってレンズを付け替えることが手間に感じたり、レンズの付け替えをする時間がないときには、一つのレンズでいろいろな画角をカバーできる「高倍率ズームレンズ」がマスト!
広角側から望遠側まで全て撮影できるため、どのレンズにするか迷うときにもおすすめです。
撮りたい画角を撮りたいときには「焦点距離」に合わせたレンズ
撮りたい画角が決まっているときには、撮影イメージに合う焦点距離のレンズを選んでみましょう。
室内や小さな子ども、テーブルフォトなど、
グッと近くに寄って撮影したいときには35mmや50mmレンズ、
ポートレートや小物を撮影したいときには85mmレンズ、
ポートレートを圧倒的なボケ感の中で撮影したいときには135mmレンズ
を選ぶと良いでしょう。
★スマホカメラの場合
スマホ用別売りレンズではカメラレンズと違って、異なる焦点距離のレンズは販売されていません。
そのため、撮影シーンや撮りたいイメージに合わせてズームを活用すると良いでしょう。
ただ、小さな被写体に対してグッと近くに寄って撮影したい場合は、スマホ用の「マクロレンズ」を装着するのもおすすめです。
マクロレンズでは細かいところまできれいな画質で写し出し、いつもと違った世界観が楽しめるので、とても面白いですよ。
運動会や発表会など遠くの被写体を撮りたいときには「望遠レンズ」
先ほどもお話ましたが、運動会や発表会など、遠くの被写体をはっきりと写したいときには「望遠レンズ」を選びましょう。
望遠レンズを使うことで、肉眼では見えにくい被写体もしっかりと捉えられますよ。
子どものイベント毎で一番活躍できるレンズといえるでしょう。
★スマホカメラの場合
スマホカメラ用別売りレンズにも、遠くの被写体を撮影できる望遠レンズが販売されています。
お花畑や木漏れ日が綺麗な場所は圧縮効果の使える「望遠レンズ」or「135mm単焦点レンズ」
望遠レンズの圧縮効果は、お花畑や木漏れ日が綺麗な場所で活用するのがとくにおすすめ!
お花畑で活用すると花が密集しているように写し出され、見頃ではないお花畑でも満開のお花畑に囲まれているようなイメージで撮影できます。
また、木漏れ日が綺麗な場所ですと、背景がキラキラした玉ボケの写真が撮れますよ。
圧縮効果は、望遠レンズに加え、焦点距離の長い135mm単焦点レンズでも可能です。
スマホ用別売りレンズの場合は対応機種を欠かさずチェック!
スマホ用別売りレンズを使用する場合は、必ず対応機種をチェックした上でどのレンズを選ぶか検討してください。
カメラレンズのマウントと同じように、スマホ用レンズも機種によって対応できるものとできないものがあるのです。
スマホ用レンズは、ほとんどがクリップでスマホ本体に固定するタイプのものばかり。
そのため、機種によってレンズの大きさが少しずつ異なり、対応機種をチェックした上でレンズを選ばなければならないのです。
まとめ
今回は撮影した写真を大きく左右する「レンズ」について、レンズの違いや選び方について解説しました。
レンズにはたくさんの種類があるため、どのレンズを選べば良いか迷ってしまうこともあるでしょう。
しかし、選ぶレンズによって写真の雰囲気や仕上がりが変わるので、適当に選んではいけません。
レンタルで購入前に実際に使うことで、自分にはどのレンズが合うのかわかるようになります。
一眼レフはもちろん、スマートフォンでの撮影で使用するレンズにこだわることで、撮影する写真の幅が広がり、カメラライフが楽しくなりますよ。
ぜひ、レンズ購入を検討しているときなどに、参考になれば幸いです。
レンズをレンタルする場合は以下を参考に
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