フォトブックの表面加工(仕上げ加工)とは?

フォトブックサイトで「仕上げ加工」や「〇〇仕上げ」と記載されているのは、
表紙と本文ページの表面に施されるPP加工(ラミネート加工)やニス加工のことです。
結論から言うと、光沢・ツヤ消しの効果と丈夫さがもっとも高いのはPP加工(ラミネート加工)で、ニス加工は紙の質感を活かしたやわらかな仕上がりが持ち味です。そして、表面加工が無くても銀塩プリントやDreamLabo 5000の純正紙なら耐久性は十分にあります。まずは「光沢(グロス)」か「ツヤ消し(マット)」かの好みで選ぶのが基本です。
表面加工の効果
- 印刷を保護し、水濡れや摩擦に強くなります
- ツヤツヤの光沢や、完全に無光沢のツヤ消しなど、加工の種類でツヤ感を変えることができます
- 上質感とか高級感といった見た目の良い印象を生み出します
フォトブックマニアでは各加工のフォトブックを実際に作成し、届いた実物を手に取って光沢感・手触り・指紋の付きにくさを比較しています。以下は、その一次体験にもとづく解説です。
フォトブックの仕上げ表面加工の種類(1)
PP加工(ラミネート加工)
- 光沢:グロスPP加工
- 無光沢:マットPP加工
フォトブックのPP加工とは、厚さ20~30μ(0.02~0.03mm)ほどのポリプロピレン樹脂(略称 PP)の極薄フィルムを印刷後の用紙の表面(または両面)に貼り付けた加工のことです。
印刷物にはポリプロピレンのフィルム(※1)を使うものが主流であり、素材名を冠した PP加工という呼称が一般的ですが、フォトブックサイトによっては「ラミネート加工」や「コーティング加工(※2)」などと表記されている場合もあります。
※1:ポリプロピレンとは、石油精製の副産物として生産される樹脂の一種です。比重が小さく軽い素材ですが、シート、フィルムや成形加工したものは引張り力や摩擦に対する強度が高く、耐薬品性にも優れていることから、多彩な工業製品に利用されています。
※2:フォトブックサイトによっては、ニス加工でも「コーティング加工」と記載している場合があります。「ラミネート加工」と記載されている場合はPP加工で間違いありません。
- 印刷紙の水濡れ、染み汚れ、色落ち、摩耗などを防ぐ保護効果があります。
- 印刷面の美観を高め、上質感や高級感を与えます。
- ニス加工よりも丈夫で耐久性が強いです。
フォトブックのPP加工(ラミネート加工)には、フィルムの材質によって
(1)グロスPP加工(光沢)と
(2)マットPP加工(無光沢・ツヤ消し)の
2種類があります。
(1)グロスPP加工(クリアPP加工)/ 光沢・ツヤあり
グロスPP加工(クリアPP加工)はツヤツヤの光沢があってツルツルした手触りです。
写真が華やかな印象になり、色濃度が若干上昇したように見えます。
鏡面なので指紋がつきやすいです。
グロスニス加工より耐久性と光沢感が高いです。
(2)マットPP加工 / 無光沢・ツヤ消し
マットPP加工はツヤが消え、無光沢のしっとり・すべすべとした手触りです。
写真が落ち着いた上品な印象になり、若干、紗のかかった淡いすりガラスのように見えます。
指紋は光沢と比較するとつきにくいです。
マットニス加工より耐久性とツヤ消し効果が高いです。
フォトブックの仕上げ表面加工の種類(2)
ニス加工
- 光沢:グロスニス加工
- 半光沢:マットニス加工
ニス加工とは、印刷した用紙の表面に塗料のニスを塗布する加工です。
使用するニスは一般的に、化学合成の樹脂を有機溶剤に溶いたものですが、木工用のニスのように強い刺激臭はありません。
光に反応する硬化剤が含まれていて、印刷紙に塗布して UV(紫外線)を照射すると急速に硬化します。
- PP加工ほどの強度や耐久性はありませんが、若干の撥水性や防汚効果が期待できます。
- 印刷面の美観を高め、上質感や高級感を与えます。
フォトブックのニス加工には、
ニス本来の透明感と光沢がある(1)グロスニス加工と
透明度の低い塗料を混合したつや消しの(2)マットニス加工
の2種類があります。
(1)グロスニス加工(光沢)
グロスニス加工はツヤツヤの光沢があってツルツルした手触りですが、
グロスPP加工と比較すると光沢は弱めです。
写真が華やかな印象になり、色濃度が若干上昇したように見えます。
若干指紋がつきやすいです。
本文がグロスニス加工(表面加工)のフォトブック
- 現在、本文をグロスニス加工で選べる現役サービスは確認できていません。
※実測で確認できしだい追記します。
(2)マットニス加工(半光沢)
落ち着いた半光沢で、サラサラとした手触りです。写真が上品な印象になります。
マットPP加工のように「完全にツヤなし」ではありません。
指紋は光沢と比較するとつきにくいです。
本文がマットニス加工(表面加工)のフォトブック
- マイブック ART-HC・SC(ニス加工=マットニス加工選択可能)
仕上げ表面加工が選べるフォトブック2選
光沢のある写真にするか、マットな写真にするかということは、フォトブック作品の完成度や満足度を左右するたいせつな検討事項です。
以下に紹介するフォトブックは、自分の作りたい作品にふさわしい仕上げ加工を選択することができます。
仕上げ表面加工が選べるフォトブックサイト一覧
| 作成品 | ||
|---|---|---|
| サイト | マイブック | パーフェクトフォト |
| 本文の 表面加工 選択肢 (記載名) |
ラミネート加工-光沢 (グロスPP加工) ラミネート加工-つや消し (マットPP加工) ニス加工 (マットニス加工) |
コーティング-光沢 (グロスPP加工) コーティング-マット (マットPP加工) |
| 公式 | 公式サイト | 公式サイト |
※名称は、すべて各サイト上での表示名です。
仕上げ表面加工が選べるフォトブックその1
〈 マイブック 〉ART-HC / ART-SC

マイブックの本文の仕上げ加工
マイブックで、仕上げの表面加工が選べるのは、ART-HC・SCです。
※DXは、ユーザーが仕上げを自由に選ぶことはできません。FLATは表面加工はありませんが、用紙自体を「光沢のある専用紙」または「光沢を抑えた専用紙」から選択可能です。
マイブックART-HC・SCの本文仕上げは
- 「ラミネート加工-光沢」=グロスPP加工
- 「ラミネート加工-つや消し」=マットPP加工
- 「ニス加工」=マットニス加工
の3種類から指定することができます。
マイブックの「ラミネート加工」は、「PP加工」〈ポリプロピレン加工〉のことを指して使われています。

画像:マイブック 表面加工の違い
ニス加工よりラミネート加工の方が丈夫なのでおすすめです。
光沢はツヤありでも艶消しでも保護機能には大差はないと思います。
ニス加工は完全に艶消しではなく、半光沢の仕上がりです。

マイブックの表紙の仕上げ加工 ラミネート加工-光沢
表紙仕上げは光沢ラミネートまたはツヤ消しラミネートから選択することができます。
〈マイブック〉フォトブック全アイテムの表紙仕上げ・本文仕上げ
| 種類 | 本文仕上げ加工 | 表紙仕上げ加工 |
|---|---|---|
| ART-HC |
・ラミネート加工-光沢(グロスPP加工) |
・ラミネート加工-光沢(グロスPP加工) ・ラミネート加工-つや消し(マットPP加工) |
| ART-SC | ・ラミネート加工-光沢(グロスPP加工) ・ラミネート加工-つや消し(マットPP加工) ・ニス加工 |
・ラミネート加工-光沢(グロスPP加工) ・ラミネート加工-つや消し(マットPP加工) |
| DX | ・ニス加工 | ・ラミネート加工-光沢(グロスPP加工) |
| FLAT | 無加工 ※「光沢のある専用紙」または 「光沢を抑えた専用紙」から選択可能 |
・ラミネート加工-光沢(グロスPP加工) ・ラミネート加工-つや消し(マットPP加工) |
参考までに、マイブック・ホームページの「マイブックの仕様」にある3種類の本文仕上げに関する説明文をそのまま紹介します。
ラミネート加工(光沢)
表面に光沢を与え、耐久性もアップ!マイブックの表紙でも使用している加工方法です。
ラミネート加工(つや消し)
表面の光沢を抑え、高級感を演出!やわらかい仕上がりが特徴です。
ニス加工
紙や印刷の質感を残した仕上がりです。色合いをより引き立てます。
仕上げ表面加工が選べるフォトブックその2
〈 パーフェクトフォト 〉パーフェクトフォトブック 全アイテム
パーフェクトフォトブックは、ハードカバーとソフトカバーがそれぞれ8サイズあり、
すべてのフォトブックで本文の仕上げ加工を選択することができます。
パーフェクトフォトの仕上げ加工の選択肢は、
- マット(つや消し)=マットPP加工と
- 光沢 =グロスPP加工
の2種類です。
どちらもポリプロピレンの極薄フィルムをコーティングするPP加工です。
パーフェクトフォトブックの表紙仕上げ・本文仕上げ
| 種類 | 本文仕上げ | 表紙仕上げ |
|---|---|---|
| ハードカバー | マットコーティング(マットPP加工) 光沢コーティング(グロスPP加工) |
マットコーティング (マットPP加工) |
| ソフトカバー | 光沢コーティング(グロスPP加工) マットコーティング(マットPP加工) |
光沢コーティング (グロスPP加工) |
表紙にもPP加工がされていますが、こちらは種類を選択することができません。
ハードカバーはマットPP加工、ソフトカバーは光沢PP加工が既定の仕上げ加工となっています。
どちらもPP加工なので、ニス加工より丈夫です。
パーフェクトフォトブックは、HP社の最新機種である HP Indigo 12000 で印刷されています。
HP Indigo印刷機は、顔料系の粉体トナーを溶剤に混ぜた液体トナーを使用しています。粉体トナーのレーザープリンターよりも色再現性にすぐれ、通常の印刷よりも2色多い6色印刷ですから、なめらかなグラデーションの写真印刷が可能です。
表面加工が無いからといって、一概に「印刷耐久性が悪い」とは言えません
- マイブック (ニス加工)
- しまうまプリント
- ビスタプリント フルフラットフォトブック
- フジフォトアルバム スクエアタイプ
- しろくまフォト はがきサイズ
- フォトレボ ソフトカバー
表面加工が無いからといって、一概に印刷耐久性が悪いとは言えません
キヤノンの DreamLabo 5000 の純正写真用紙や、印画紙(銀塩プリント)などは、表面加工がなくても、画像保存性(退色しにくい性質)・耐久性に、非常に優れています。
参考:丈夫なフォトブックを調査。消しゴムを30回かけて印刷の耐久性を比較しました。
フォトブックの表面加工に関するよくある質問
Q. フォトブックの表面加工は「PP加工」と「ニス加工」どちらがおすすめですか?
A. 丈夫さと光沢・ツヤ消しの効果を重視するならPP加工(ラミネート加工)です。実際に触り比べても、PP加工のほうが耐摩擦性が高く、汚れにも強い印象でした。ニス加工は紙の質感を残した自然な仕上がりが持ち味なので、書籍のような風合いが好みならこちらも向いています。本文の加工を自分で選べるのはマイブックART-HC・SCとパーフェクトフォトです。
Q. 光沢(グロス)とマット、写真がきれいに見えるのはどちらですか?
A. 華やかで色が濃く見えるのは光沢、落ち着いた上品な印象になるのはマットです。ビビッドな風景やイベント写真は光沢、人物写真や作品集はマットが合わせやすいです。好みが大きく分かれるので、迷ったら加工を選べる業者で試すのがおすすめです。
Q. 指紋が気になります。付きにくい加工はどれですか?
A. マット系(マットPP・マットニス)のほうが指紋は目立ちにくいです。鏡面のグロスPP加工は光沢が大きな魅力ですが、皮脂の跡が残りやすい点だけ覚えておくと安心です。
Q. 表面加工が無いフォトブックは耐久性が低いのですか?
A. 一概には言えません。銀塩プリントやDreamLabo 5000の純正紙は、無加工でも退色しにくく耐久性に優れます。消しゴムで30回こする耐久テストでも良好な結果でした。
























